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の同僚に思いき

に灯を消してカーテンを閉ざすこともあれば、こっそり近づいてくる者がいると、色浅黒く罪深いあばた面が窓から消えてしまうこともある。警官たちも秩序や感化をもたらすことをあきらめ、それよりはむしろ、外の世界を悪しき影響から護almo nature 狗糧る防壁を設けようとしているほどだ。警官が巡回する音に応えるのは、一種不気味な沈黙で、逮捕されるような者たちは決して口をわることがない。目にとまる犯罪は国なまりと同様に千差万別、すべてを網羅して、ラム酒の密輸や不法入国の手引にはじまり、さまざまな段階の不法行為や理解しがたい非行を経て、最も忌《いま》わしい様相を帯びる殺人や傷害におよぶ。こうした目につく事件がさして頻発するわけではないのは、犯罪を隠蔽《いんぺい》する力の行使が名誉を強要する技術である点は別として、隣人たちの名誉となるものではない。レッド・フックに入りこむ者はひきあげる者――少なくとも陸伝いに立ち去る者――よりも多く、立ち去る可能性が最も高いのは寡黙な者である。
 マロウンはこうしたさまざまなものの状態のうちに、住民が密告したり、司祭や博愛主義者が嘆いたりする、どんな罪よりも恐ろしい秘密の悪臭をかすかにかぎとっていた。無法状態に生きる現代人が日々の生活や形式ばったしきたりのうちに、なかば類人猿めいた原始的な残虐性をもつ険悪きわまりない本能的な行動様式を、不吉にも繰返すきらいのあることは、マロウンも想像力を科学知識に結びつける者として意識しており、早朝未明の頃合に、うつろな目をしたあばた面の若者たちが列をつくり、祈りをあげたり毒づいたりしながら通りを練り歩く姿をよく目にしては、慄然《りつぜん》たる行為を目撃した人類学者のように震えあがったものだった。こうした若者たちの集団はたえず目につき、街角で横目づかいに見張りをしていることもあれば、戸口で安っぽい楽器を不気味に鳴りひびかせていることもあり、ときには区役所に近いカフェテリアのテーブルで、ぼんやり眠りこけていたり卑猥《ひわい》な会話にふけっていたり、しっかり鎧戸《よろいど》が閉ざされた崩れかかる古い家屋瑞戈非尼の高い玄関口のまえ、そこに停車している薄汚いタクシーのまわりで、声を潜めて話しあったりしていた。マロウンが警察ってうちあけた以上に、彼ら若者たちに震えあがりながらも魅せられたのは、彼らのうちに秘密が継承されていることを示す凶《まが》まがしい特徴、すなわち警察が専門的見地から細心の注意をはらって列挙する、犯罪の事実や手口、犯罪者たちの巣窟といった、卑しい記録の集積物にも見あたらない、空恐ろしい謎めいた太古の行動様式が認められると思われたからだった。彼らは何か衝撃的な原初の伝統を継承する者たち、人類よりも起原の古い祭式や儀式の堕落したきれぎれの断片を共有する者たちにちがいない。マロウンはひそかにそう思っていた。そのことは彼らの行動が首尾一貫して、それなりの枠《わく》にはまったものであることがほのめかしているし、どうあっても彼らのあさましい無秩序の背後に一つの秩序が潜んでいると思わざるをえない、尋常ならざる疑惑のうちにもあらわれていた。マロウンはマリイ女史の『西欧における魔女信仰』といった論文を無駄に読んだわけではなく、近年にいたるまで農民や盗賊のあいだで、恐ろしい集会や乱行をおこなう秘密組織が確かに生きながらえていたこと、それがアーリア語族の世界誕生に先立つさまざまな暗澹《あんたん》たる信仰から発し、黒《くろ》弥撒《ミサ》とか魔女の魔宴とかいった世間によく知られる伝説にその姿をとどめていることを知っていた。これら古ぶるしいウラルアルタイ=アジア系の魔術と豊穣信仰の地獄大腸癌口服標靶藥めいた名残が、現在では完全に死にたえてしまったなど、マロウンは瞬時とて想像することもできず、そうしたものの一部が実際のところ、伝承される話の最悪のものにもまして、どれほど古いものか、またどれほど凶まがしいものかと思うことがしばしばだっ
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