っておきました

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っておきました

「からかうのはよして、ケンドン」ポレンは言った。「ラク・ウルガはどうでした?」
「醜悪ですな――しかしそれを言うなら、マーゴの都市の大半がそうです」
「で、ウルギット王はどうなの?」
「新婚ほやほやです、陛下。結婚生活がものめずらしくて、ちょっとうわの空といったようすですよ」
 ポレンは顔公開大學 學位をしかめた。「お祝いを送らなかったわ」困ったように言った。
「失礼ながらわたくしが取り計ら、陛下」ジャヴェリンが言った。「トル・ホネスで求めた――もちろん格安価格で――上等の銀食器一式です。なにしろ、予算に限りがあります

ので」
 ポレンはよそよそしい目つきでじいっとジャヴェリンをにらんだ。
「請求書は家令につけておきました」かれはいけしゃあしゃあとつけくわえた。
「交渉はどうなっているの?」
「おどろくほどうまくいっていますよ、王妃。マーゴスの王はウルガ家代々の病いにまだ屈していないようです。じっさい、まことに抜け目がない」
「そうじゃないかと思ったわ」ポレンは自分だけ合点がいったように答えた。
「なにか隠しておいでですな、ポレン」ジャヴェリンは非難した。
「ええ。女というのはときどき隠し事をするものよ。ドロジムにいるマロリーの密偵たちはちゃんと事情を把握しているのかしら?」
「それはもう」ジャヴェリンは微笑した。「かれらがまちがいなくポイントをついていることをわからせるために、多少明確すぎるほどにしなければならないこともありますが、交渉の経過は連

中もじゅうぶん察知していますよ。われわれは連中をやや過敏にさせているようですな」
「帰りの航海は早かったのね」
 ジャヴェリンはかすかに身をふるわせた。「アンヘグ王が船をわれわれの自由にさせてくれましてね。船長はあの海賊のグレルディクです。急いでいるとグレルディクに言ったのがまちがいで

した。あの大渦巻をつっきる航路は心臓がとまりそうでしたよ」
 ドアにまた遠慮がちなノック卓悅化妝水があった。
「はい?」ポレンが答えた。
 召使いがドアをあけた。「ナドラク人のヤーブレックがまた参っております、女王陛下」

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